神奈川県スキー指導員会のあゆみ

    SlNCE1958 45年の軌跡(シュプール)を辿って~

◆指導員制度の制定と指導員誕生

1939 昭和14年指導員検定制度が制定

第1回指導員検定講習会が五色で開催

ll名の指導員が誕生。

1951 神奈川に初めての指導員が誕生した

昭和26年に野沢温泉の指導員検定会で、松浦益司郎氏(故人)と、土田圭介氏(故人)の

二人が合格

1957 昭和32年、全日本スキー連盟は準指導員制度を制定

同年3月初の準指導員検定を燕温泉スキー場で実施した。その一期生は次の16名である。

草場安夫、木下正人、石田久夫、八木希久三、為谷東公、鈴木辰美、松田和男、楠昭二、織田正雄、渥美守男、熊坂良子、黒川秋三、田中吉之、三塚正二郎、安富繁雄、渡辺直人。

県下の資格者は指導員5名準指導員16名計21名になった。

◆神奈川県スキー指導員会の発足から活動自粛まで

1958 昭和33年1月9日 神奈川県スキー指導員会が発会した。

初代会長には福岡孝行氏(オーストリアスキー教程の訳者)が就任。

初年度の会員は33名であった。

1958−1964 活動開始から自粛まで

当初は準指、指導員のための理論講習会、指導員研修会、スキー大学、年次登録など指導員会で行っていた。

これは会長を初めとして役員が県スキー連盟の要職を兼務していた事に起因していたと推測される。しかしながら県スキー連盟の業務の一部と混同する、またS.A.J.からは他県の指導員会をも含めて圧力団体になるので、活動を自粛して欲しいとの要望もあり昭和39年(1964)以降活動を中断した。

昭和39年5月現在の会員数指導員17名準指導員124名(会員名簿現存) 合計141名

指導員会としての活動は6年余であったが会員相互の親睦と組織の活性化に多大の貢献を残した。特筆されるのは神奈川スキー学校の開設である。

第一次スキーブームの到来で急速にスキー人口が増加して、傷害事故などもふえて正しいスキー指導が要求されてきた。指導員会会長、黒川秋三をキャップとして会場に蔵王を選び、第一回目は昭和36年(1961)1月26日、参加者461名、役員指導員41名の合計502名の大部隊で横浜駅から臨時列車を仕立て現地3泊、車中2泊の歴史的なスキー講習会が開催された。ちなみに会費は\3,900であった。

この神奈川スキー学校は第5回まで続いた。それ以降は指導員会の活動の中断とともに後の県連主催、上級者強化合宿や県民スキーへと継承されていった。またこの時代の行事の名残をくむのが現在のゴルフコンペである。

 

1964-1983 活動自粛期

◆新生神奈川県スキー指導員会の結成

1983 昭和58年ll月18日 新生神奈川県スキー指導員会が結成された。昭和58年8月に全日本スキー連盟・日本スキー指導員会が設立された。

これを受けて神奈川県スキー指導員会発足の気運がもちあがったのはごく自然のなりゆきであった。

同年9月7日横浜文化体育館レストハウスにおいて、総会を開催し再発足した。ll月18日、県立勤労会館に県下のスキーリーダーの皆さんが集結し、過去の反省と今後に託す熱意のもとに、新生神奈川県スキー指導員会が結成され規約の改正、役員の改選を行った。

1983-1988 昭和58年−平成元年 役員の変遷と事業の推移

新生神奈川県スキー指導員会は、名誉会長黒川秋三、会長松浦益司郎、幹事長片岡春夫などの役員でスタート。

会の目的も明確化され、事業計画も整理された。春秋のゴルフコンペ、テニス大会、夏期懇親会、オール神奈川スキーヤーズ大会、特別研究会、シーズン最後を飾るフェステバル等の行事を通して指導員相互の親睦をはかってきた。片岡幹事長は普及畑出身らしく会員の技術レベルの向上に熱心で、正指導員検定受検者のために特別講習会を企画して好評を得た。恒例のシーズン終了を告げる車山でのフェステバルも彼の尽力によるところが大きい。

平成元年(1988)ll月の総会で役員改正が行われ幹事長が片岡春夫から水島秀夫にかわった。

新幹事長の水島は、横浜スキー協会理事長、県連副理事長時代の経験をもとに指導員会執行部組織の充実をはかり、集団指導体制を確立することに心血をそそいだ。

そこで、幹事会を総務部、事業部、経理部、広報部、会員普及部の5部制にした。また、当面の問題を処理する機関として、規約規定委員会、日指連絡委員会、P.C.委員会、十周年記念委員会、技術研究委員会、傷害対策委員会の6委員会を設けた。

 

1993 平成5年 新生指導員会10周年と県連との協調体制

新生指導員会も10周年を迎え、発展の時代から飛躍の時代を迎えた。組織に内在する問題が無いわけではない。会費徴収、組織としての活動方針、県連との協調体制などについて鋭意検討を重ねてきた。具体的には、両組織の充実、並びに発展のため相互協力をし、会員サービスの向上を計る。県連普及部の内部組織としてS.1.K.専門委員会を設置し、普及部の要請に応じ専門的技術をもって企画から運営まで行い部の補佐をする。また、S.A.K.からS.1.K.専門委員会への委託項目(平成5年総会資料を参照)も決めた。

 

☆新生10周年を迎えた指導員会の留意点

指導員会は任意加入であり、会費は10年前に発足した当時の千円据え置きである。会費が年額千円のためか、付き合い加入の会員がやがては会費未納につながり、徴収方法にも限界があるのでやがては退会に繋がっていくケースが多い。

指導員会設立の初期の目的は、指導員相互の親睦とスキー情報の速やかな伝達にあった。

しかしながら時代の変遷と会員の二一ズにより事業優先になってきたことは否めません。

このあたりが会員諸氏の意見の別れるところと思われる。

☆新生指導員会10周年記念(設立35周年)式典開催

昭和33年に発足しているので10周年と呼ぶ言い方は、適切でないかも知れません。しかしながら、35周年と呼ぶのは途中のブランクがありもっとふさわしくないと考えます。

新生指導員会10周年記念と呼ばせていただきます。

県下のスキー指導員は2,000人を数えようとしております。会員も1,400名余を有し強力で大切な組織です。先人達の情熱をかけた足跡を記念式典というスクリーンに大きなシュプールとして刻み込んで、感謝の意を表するものです。

この指導員会の35年のシュプールを消す事なく、後輩の皆さんが未知の新しい分野に、とぎれなくより美しい軌跡を描き続ける事を念じます。

◆1993-2004 平成5年から平成16年の足跡

1993 平成5年

会員状況 1,412名   (内新会員88名)

◆神奈川県スキー指導員会規約改正(H5.9.18)

第14条(会計年度) 毎年10月1日に始まり…を毎年6月1日に始まり…

◆神奈川県スキー連盟と指導員会の協調体制について

以下がSIK専門委員会へ委託された。

①オール神奈川スキーヤーズ大会

②指導員技術研究会

③クラウン・テクニカル検定

④有資格者の管理

1994   平成6年

会員状況 1,450名   (内新会員83名)

講演会「新スキー教程について」講師 平川 仁彦氏 SAJ指導部長

◆神奈川県スキー指導員会内規改正(H6.8.4)

1995   平成7年

会員状況   1,454名 (内新会員94名)

講演会「検定に対する技術評価について」講師 平川 仁彦氏

SAJ指導委員会委員長

◆規約改正 (H7.9.3)

第4条事業 第7条入退会 第4章 監事→監査役 第6章総会

第7章幹事会および常任幹事会

1996   平成8年

会員状況   1,573名  (内新会員143名)

講演会「指導員の資格制度について」講師 青木 巌氏

SAJ教育本部副本部長

※神奈川県スキー連盟が財団法人になった。

◆会員証を発行

1997   平成9年

会員状況   1,632名 (内新会員108名)

講演会「現在のスキー動向と全日本スキー連盟の対応」

講師 丸山 庄司氏 SAJ教育本部長

◆指導員派遣制度の実施

1998   平成10年

会員状況 1,708名  (内新会員114名)

講演会「報道されていない、長野オリンピックの話あれこれ」講師 佐々木 峻氏

SAJスノーボード部長

講演会「トップスキーヤーが語るステップ、アップ、トレーニング」講師 吉田 美輝子氏

SAJデモンストレーター

1999   平成11年

会員状況 1,817名  (内新会員120名)

講演会「検定基準の改定について」講師 本間 尚氏

SAJ 検定委員会委員長

◆会員名簿発行 H11.11

2000   平成12年

会員状況 1,946名  (内新会員133名)

講演会「カービングスキー出現によるスキー用具とスキー技術の変革」講師 増田 千春氏

SAJ社会体育スキー委員会委員長

◆かながわ指導員会たより発行B4版(H12.11.18)広報部

◆規約改正(H12.8.27)

会費を3年以上滞納したとき(除名)を退会とみなす。に改訂

◆会員名簿発行 H12.11 メンバーのための情報ボックスを総会資料から移した。

2001   平成13年

会員状況 1,687名(内新会員92名)

講演会「カービングスキーの乗りこなし方」講師 塚脇 誠氏

・SAJ男子スピード系チーム強化コーチ・オーストリア国家検定アルペンスキーコーチ

◆5年間会費未納者336名を自然退会として整理した

◆神奈川県スキー指導員会役員選考規程を制定・実施(2001年4月5日)

◆ホームページ開設(平成13年12月1日から)

2002   平成14年

会員状況 1,751名 (内新会員88名)

講演会「スキー上達のポイント」 講師 金子 裕之氏

前SAJデモンストレーター(6期)

◆規約改正 平成14年9月1日

①会員を正会員、特別会員、賛助会員、協賛会員にした。

②会費を3年以上滞納したとき退会とみなす、を5年以上に改正

◆会員名簿発行 H14.11

2003   平成15年

会員状況 1,816名(内新会員65名)

講演会「教程:検定制度の改定点について」講師 本間 尚氏

◆新行事

コンディショニング(体力)トレーニング

コンディショニング(雪上)トレーニング

◆SAK財団化の資金として前払いした100万円の精算完了

事務所使用料として毎年精算し本年度、端数調整を行い全て費消した。

2004   平成16年

会員状況 1,587名(内新会員49名)

◆5年間会費未納者229名を自然退会として整理した

◆新生20周年記念特別行事

草津 スキーと温泉を楽しむ会

エンジョイ in 小海

 

・参考文献

「指導員会のあゆみ」10周年記念

SCINCE1958 35年の軌跡(シュプール)を辿って

神奈川県スキー指導員会 1993.9.18